アスベスト含有素材は現在使用禁止に
2006年頃、アスベストという単語がニュースをにぎわせました。アスベストとは建築物に使用される素材から出る石綿のことで、人が吸引すると肺線維症や肺がんを発する恐れのある物質として知られていました。
そんなアスベストを発する可能性のある建築素材の使用が全面禁止が決定されたのが、2006年だったのです。
アスベスト事前調査とは
アスベスト含有素材の使用は禁止されましたが、現在でもアスベスト含有素材が使用された建築物は多く存在します。
解体や改修を行う際にアスベストを発してしまうことから、2022年4月1日以降に行う工事では「アスベスト事前調査」を義務付けることが決定したのです。そして一部の工事では、各都道府県などへの調査結果の報告が必要とされています。
アスベスト事前調査の結果報告が必須となる工事は、まず解体工事の場合、床面積の合計が80平方メートルを超える場合です。
次に改修工事や改造・補修工事の場合ですが、請負金額が100万円を超える場合に調査報告を行う必要があります。
調査や報告を行える者、また行わなかった場合
この事前調査は有資格者が行うということも、2023年10月から義務化されました。
事前調査を外部に依頼する場合、「一般建築物石綿含有建材調査者」の資格を有している人や、一般社団法人日本アスベスト調査診断協会に登録されている人に依頼する必要があるのです。
なお、アスベスト事前調査や、報告が必要な工事なのに報告を行わなかった場合、罰則が適用されるので必ず工事の工程に組み込みましょう。