「屋外広告物の安全点検」の義務と頻度

1:屋外広告物の安全点検の概要

屋外広告物の安全点検とは、看板などの広告物が安全に取り付けられていて、劣化や損傷などが生じていないかを点検するための制度です。国の法律で義務化がなされているわけではありませんが、大都市を中心としてさまざまな自治体において条例による義務化が進んでいます。

この制度は、屋外に設置してあった看板が落下することによって通行人が重傷を負うという事態が生じたためです。屋外広告物は、継続的に一定期間以上、屋外において不特定多数の人に向けて表示される看板や張り紙、立ち看板、広告塔などを指します。ただし、遊園地などの入場者がはっきりとしているケースや、一時的にキャンペーンののぼりを立てるといった広告物は対象とはなりません。

2:屋外広告物の安全点検の内容

該当する屋外広告物がある場合、定期的な検査が必要となります。日常的には看板の傾きがないか、支柱の根元に錆がないか、板にひび割れがないかなどを目視します。専門の業者に依頼して行う定期点検も必須とされていて、溶接の亀裂やボルトの緩み、電気配線の劣化、照明の取り付け状態などのチェックを実施しなければなりません。さらに、地震や台風などのリスクが高い状況が生じた場合、その後すぐに臨時点検を行うことも義務付けられています。

このように、屋外広告物の安全点検は、自分たちでも日常的に行ったり、台風後などの不特定のタイミングでも実施したりする必要があります。全体としては頻度の高い点検となりますので、看板等を設置しているお店や企業は注意しましょう。