ドアの「内開き」と「外開き」の話

日本では外開きが多い

玄関の扉は、外に出る時に外に向かって押し開ける外開きタイプと、内側にひいて開ける内開きタイプとがあります。日本では一般的に外開きタイプが多いのですが、これは日本人は家の中に入る際に靴を脱ぐことを想定しているからと考えられています。

外開きのドアには、玄関の内側となるスペースに靴や傘などのモノを置くスペースとして使えるといったメリットがあります。また、ドアを開閉する際に外のゴミやホコリが家の中に入らないので、衛生的と言うメリットもあります。

ドア外開きのデメリットは、災害時のリスクです。例えば家の外に水が押し寄せてくると、水圧によってドアを押し開けることはできません。家の中に人が閉じ込められてしまうリスクがあります。

海外では内開き

海外では、家の中で靴を脱ぐ習慣がなく、全般的にドア内開きが多いです。これは高い防犯性が期待できるというメリットがあります。

もしも不審者が侵入しようとした場合、ドア内開きなら全身の力でドアを押し閉めることができます。また来客時には、開けたドアが来客にぶつからないというメリットもあるでしょう。

一方、内開きのドアにはデメリットもあります。それは、玄関の扉があくスペースには、靴などを置けないという点です。モノが引っかかると玄関の扉が開かなくなってしまうため、ドア周辺はすっきりさせておかなければいけません。

また、ドアを開閉する際に外のホコリやゴミが家の中に侵入しやすい点もデメリットと言えます。

【まとめ】開く側のスペースを考慮、または用途に合わせて

もしも自宅の玄関ドアを内開きか外開きか、どちらにするか検討しているのなら、どんな目的でどんなメリットが欲しいのかを考えた上で、用途に合わせて決めるのが賢明です。

玄関ドアの内側に靴などを置きたいなら、外開きの方が利便性は高いでしょう。しかし防犯性重視の玄関ドアにするなら、内開きの方が大きな安心感を得られます。

ドア内開きか外開きかを決める際には、ドアを開ける側のスペースを考慮することも必要です。例えば、一般家庭では靴を置くスペースと言う点から外開きのドアを選択する家庭が多いのですが、ホテルやビルなどでは万が一の避難に供えて扉を開けやすい内開きスタイルが多くなっています。