テナントを借りる際には火災保険に加入することが求められますが、保険会社や火災保険にもいろいろな種類があります。テナント火災保険を選ぶ際にはどんな点を考慮すべきでしょうか。
建物の構造
まず考えなければならないのは、テナントとなる建物の構造です。火災保険は建物の構造によって保険料が変わってくるため、借りようと思っているテナントがどの等級に属するのかがわからなければ保険を選ぶのも保険会社を比較するのも難しいでしょう。通常は鉄筋コンクリートなどの耐久性に優れる造りをしているテナントの方が木造建築のテナントよりも等級が高く、火災保険料金は安くなります。
保険の補償範囲
次に考えなければならないのが補償範囲です。一般的なテナント火災保険の場合、火災や爆発などによる損害や雷や暴風などの自然災害による損害は補償範囲に含まれています。また、水漏れ事故や盗難などによる被害にも火災保険が適用されることが普通です。
保険会社によっては、契約時にこれらの補償の適用範囲を広げたり狭めたりすることができる商品があります。当然、補償範囲を広げればそれだけ保険料は高くなりますが、より充実した補償を得ることができます。一方、保障範囲を最低限まで狭めることによって保険料を抑え、出費を減らすことも可能です。テナントを借りる際にはお店や事務所の種類や規模、さらには周辺環境も考慮に入れて補償範囲を設定することができるでしょう。
保険の補償金額
補償範囲と同時に考えなければならないのが補償金額です。事故などが起こったときには補償として保険金が支払われますが、その金額をいくらまでとするかを契約の際に設定します。補償金額の上限が高くなればそれだけ支払うべき保険料も高くなります。補償金額の上限を低めに設定すれば保険料は安くなりますが、いざという時に十分の補償が受けられなければ保険の意味はないでしょう。ですから、どの保障に対してどのくらいまでの金額に設定するかもお店や事務所の種類や規模、そして周辺環境などに合わせてよく考えることが大切です。
まとめ
テナント火災保険を選ぶ際にはこれらのことを考慮に入れて、最適のプランを選ぶようにしましょう。保険料を抑えることも大切ですが、リスクをよく考えることが重要です。同じようなプランでも保険会社によって保険料が違ったり、補償内容に違いがあるのできちんと確認しましょう。