インテリアに役立つモールディングとは?
モールディングでは、天井や壁などに、他の部分とは異なる段差や飾りを付けて、デザインを加えます。「モール材」と呼ばれることもあって、そのデザインは非常にバリエーション豊富です。取り付ける箇所によって、使われるモールディングの種類も異なります。
たとえば、天井周りには「クラウン」とか「廻り縁」と呼ばれる建材を付けます。天井と壁の角に使い、天井と壁の境をはっきりとさせ、豪華な印象を与えるのに役立ちます。施工時にどうしても壁と天井のボードの隙間が出てしまうことがありますが、そこを埋めて、見せないように隠すという実際的な役割も担っています。
壁には、「パネルモールド」という装飾を付けることがあります。広い壁面がそのままだと、どうしても味気ない印象を与えてしまいますので、目線かそれより上の部分に枠を取り付けることで、おしゃれに演出できます。額縁のような形や壁の入口に廻り縁のような形で張ることもあります。
「腰見切り」というのも、お店だけでなく、一般住宅でもよく使われるモールディングの種類です。もともとはイスを引いた時に壁を傷つけないようにするという目的がありましたが、今ではさまざまなデザインのモールディングがあります。腰のあたりの高さに、壁全体にカバーをするような形でモール材を張っていきます。
「ベースボード」もしくは「巾木」というモール材は、壁と床の境に張ります。足やイスなどがぶつかりやすい場所ですので、そこを保護してきれいに保てるようにするのが目的ですが、雰囲気に合ったデザインを選ぶことで、おしゃれな見た目にできます。
「ケーシング」は、ドアや窓の周りの枠のことです。普通のドアや窓にも薄めの枠があるのですが、さらにその外に飾りとしてケ―シングをすることで、より重厚で高級感のある雰囲気にできます。
店舗装飾に使う際のポイント
モールディングをするのであれば、店舗の雰囲気に合わせることがとても大事です。枠が太くなると、重厚感や高級感が出ます。また、茶色や白などのカラーも、高級感や清楚な雰囲気を出せます。一方、細目でブラックなどの色にすると、シャープな印象になります。
モールディングの量も大事なポイントです。モールディングがたくさんあると豪華に見えます。しかし、あまりに多いとくどい印象が強くなりますから、あくまでも補助的な装飾であるということを忘れずに、バランスよく配置することで、効果的なデザインとできるでしょう。インテリアコーディネーターや設計士など、その道のプロに相談しながら決めると良いでしょう。
モールディングを活用してお店をおしゃれにしよう
モールディングは、全面的に壁や天井の模様替えをしなくても、枠を張り付けていくだけで大きく雰囲気を変えられる、とても優れた建材です。店舗のイメージに合わせて、雰囲気の良いものを選んで取り付けましょう。